JAPANESE CHESS REPORT.

ホーム > レポート > 羽生-大山

羽生-大山比較レポート1



大山康晴と羽生善治

 2012年7月、羽生善治が棋聖のタイトル防衛に成功し通算11期目を獲得。これで獲得個人タイトル数が通算81期となり、故・大山康晴氏を抜いて歴代一位となった。プロ入りから27年目、41歳。大山が80期に到達したのが59歳の時だったことを考えれば驚異的なスピード記録である。  数の上では羽生が大山を抜いたと言えるだろうが、どちらの記録に“より”価値があるかとなれば比較は非常に難しい。そこで一つの試みとして二人の過ごした環境や時代による制度上の違い等をそれぞれ比較してみようと思う。



【全タイトルホルダー一覧表】

タイトルホルダー一覧

【タイトル獲得数上位10名】

1:羽生善治・・・80
2:大山康晴・・・80
3:中原誠・・・・・64
4:谷川浩司・・・27
5:米長邦雄・・・19
6:佐藤康光・・・13
7:森内俊之・・・10
8:渡辺明・・・・・・9
9:木村義雄・・・・8
10:加藤一二三・・8
 
※数値は2011年度終了時点のもの。









羽生善治 略歴

1970年生
1985年四段
1994年九段

 言わずと知れた棋界のスーパースター。将棋のルールを知らなくても名前くらいは聞いたことがあるという人は多いだろう。一般紙やニュースなど、将棋専門誌以外で取り上げられる数少ない棋士の一人。12歳で小学生名人、15歳で四段・プロデビュー、19歳、史上最年少(当時)でタイトル獲得。24歳で名人位、そして25歳のとき前人未到のタイトル独占・七冠王となる。その後もトップを走り続け、現役生活26年間で年間MVP(最優秀棋士)獲得は19回を数える。

年間勝率が7割5分を超えれば最高勝率の表彰も十分狙える業界にあって羽生の「通算」勝率は7割2分以上。通算勝率が現在7割を超えているのはプロ全体でも3~4人程度、それも対局数200局以下の若手ばかりである。

【主な記録】
タイトル獲得80期(歴代1位)
一般棋戦優勝40回(2位)
年間最多勝利12回(1位)
年間賞金王18回(1位)
永世称号:十九世名人・永世王位・名誉王座・永世棋王・永世棋聖・永世王将・名誉NHK杯




大山康晴 略歴

1923年生
1940年四段
1958年九段

 大山を知らずして将棋は語れない。戦後から永きにわたり将棋界を引っ張り続けた大名人。徹底して勝つことにこだわったスタイルで敵も多かったが、現在の将棋界があるのは間違いなく彼の業績である。歴代1位の通算勝ち星1433。名人位13連覇など通算18期。年間タイトル独占6回(内五冠王3回)。晩年になってもその影響力は衰えず、59歳でのタイトル防衛、66歳での挑戦など数々の最年長記録を樹立。1992年に現役のまま死去するまで40年以上の長きに渡りトップリーグのA級に君臨し続けた怪物である。

【主な記録】
タイトル獲得80期(歴代1位)
一般棋戦優勝44回(1位)
永世称号:十五世名人・永世十段・永世王位・永世棋聖・永世王将
通算勝数1433(1位)
A級在位連続45年(1位)






-Contents-

・羽生-大山比較1

・羽生-大山比較2

・羽生-大山比較3

・羽生-大山比較4

-将棋レポート-

HOME RECORD REPORT KISHI TRIBIA MOVIE LINK

Copyright 2012-13H.I.All Rights Reserved.